通話を終え、ユキくんと公園のベンチで待っていると。
「アヤメちゃん」
「風太さん」
走って来たのか息を切らして立っている風太さんが立っていた。
するとわかったのか、ユキくんがどこかへ行ってしまった。
「……行こうか」
「どこにですか?」
「良いからついて来て。
ちょっと歩くけど」
あたしは歩き出した風太さんについて行った。
一体どこへ行くのだろうか?
「桜太とは上手くやってる?」
住宅街を歩きながら、風太さんに聞かれる。
「ええ……まあ、そこそこは」
「桜太は僕が言うのもなんだけど裏表激しい奴だからなぁ。
困る場面とかあったでしょ」
「……まあ…」
「色々あってねー…裏表使い分けるようになったんだよね」
色々……。
真幸さんが関係しているのだろうか?