「頭の方は努力すれば良いだろうけど、運動神経は生まれ持った才能だから」
「何それ!嫌味だね~」
「天は二物を与えずって言うけど、俺の場合は違うな。
天は俺に二物も三物も与えてくれたよ」
「だから性格悪いんだよ!納得納得」
「性格悪くねぇって言ってんだろ?このアホが」
「その口が全てを物語ってますー。
もちもちは性格悪い、最悪な悪魔ですー」
「口だけは達者だよな、バカメは」
「バカメじゃない、アヤメですー」
「お前にはアヤメとか言う名前より、バカメの方が似合うよ」
「河西バカメなんて名前、ダサくて名乗れません!」
「似合うぞバカメ」
「バカメじゃないよ!
もちもちだって桜太なんてかっこいい名前、勿体ない!」
「お似合いだろ俺に」
「ナルシスト男」
「口だけ達者な馬鹿女」
「猫好き男」
「アホ女」
「……あれ!?」
「馬鹿にするところがなくなったか、馬鹿め。
大体猫好き男は馬鹿にするところじゃねぇし、むしろ良い所だよ」
「この完璧男!完璧すぎてムカつくんだよ!」
「お前には存在しないこの完璧さ、見習いたいのか?」
「自分で完璧言うな!ナルシスト男!!」
もちもちって、やっぱりムカつく!
どうして朝ドキッなんてしちゃったんだろう。
過去のあたしを「それは嘘だ!」ってぶん殴ってやりたいよ!