「もうすぐゴールだぞ。」


『う…うん…。』

そう言って軽く頷き、目をつぶり、うつむいたまま、智哉の腕を掴みながら歩いた。


『わ~怖かったぁ(泣)。』


あたしがそう言った途端智哉がひらめいた様にあたしの方をばっと見た。



「おいテメェ…。」

智哉は何かと喧嘩腰。
『ふぇっぇ?』

あたしは怖くてこんなマヌケな声しか出なかった。


「御前…」