ある夏の午後、私はひとりで家の留守番をしていた。
私の家は両親が共働きで、家にはいつもいとりでいる。帰りも遅いため夕食は母が作り置きしておいたご飯を温めて一人で食べる。

私はこの生活をとても気に入っていた。誰にもしばられずに生きるというのは気持ちがいい。この生活がずっとつつけばいいのになーなーんて思ったりもした。
ある日のこと、その日は朝から体がだるかった。何もしていない。変な夢も見ていないし、熱があるわけでもなかったが、母は私を心配し学校を休ませてくれた。もちろん母も仕事を休んだ。
そんなとき、私宛に小包が届いた。大きさは本1冊ぶんくらいだった。中を開けてみると、中身は本だった。それが届いたのは、クリスマス前だったので、田舎のほうで暮らしているおじいちゃん 、おばあちゃんが送ってくれたんだろと思った母は、「おばあちゃんたちにお礼の電話しない」と言って電話をかけることになった。受話器をとり電話をかけた、するとすぐに電話の向こうからおばあちゃんの声がした。
「もしもし」
「あ、もしもしおばあちゃん」
「ゆきなちゃんかね」
「うん。ゆきなだよ」
「どうしただ。急に電話なんかかけてきて」
「あ、そうそう。クリスマスプレゼントありがと」
「クリスマスプレゼント?」
「そんなの送ってないで」
「え、嘘。ほんとにおばあちゃん送ってない?」
「おじいちゃんが内緒に送ったかもしれんし、おじいちゃんに聞いてみるわ」
その後、おじいちゃんに聞いてみたところおじいちゃんも送ってないそうだった。では、あの小包はいったい誰が送ってきたのだろうか。
この日から私の生活は恐怖へと変わっていった......