童顔で、幼さの残る顔が、少しだけ、大人に見える瞬間。



部屋の中に煙草の匂いが染み付くといけないから、一回につき、一本だけ。



しばらく、喚起して、窓を閉める。



窓と言えば、こないだは―――……



『先生もやる?シャボン玉?』



『やらない。お前はまた子供じみた事をして…。サボッてんじゃないの』



窓を開けて、煙草を吸う先生の横で、シャボン玉をプカプカと浮かべた。



煙りと共に、外に流れて行くシャボン玉。



夏の暑い熱気に溶けるように、パチンッて消えて行く。



ふわふわとどこまでも飛んで行けたらいいのに……。


消えてしまうのは、悲しいね……?