また、私は裏切られる

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❮犬飼ゆうじside ❯



今日は一ヶ月記念の朝

いつものようにききは寝ぼけて俺をクマと呼ぶ

いつも、そうだ

俺の名前じゃなくてクマを呼ぶ

俺は少しイライラしながらききを起こした

ききは謝ってきておはようのキスをした

いい加減寝ぼけてても俺の名前を呼んでくれよ…

準備して遊園地に向かった

ジェットコースターとか色々乗って最後に観覧車に向かおうとした

「あれ~?ききだ。もしかしてそいつ彼氏?」

「きき、そいつやめた方がいいぞ。今言うのもあれだが、俺様何度かこっちで女と歩いてるところ見てる。腕とかも組んでた。そいつやめて俺様にしろよ」
ききの中学のときのクラスメートに会った

ていうか、余計なこと言うなよ

何でいっちまうんだよ

ききが泣きそうな顔してんじゃねえか

「嘘に決まってる。ゆう君は私の彼氏だもん。浮気なんてしない。そうだよね?ゆう君」

俺は図星で何も答えられなかった

そしたらききが、走っていってしまった

「ききっ!待ってくれ!」

叫んだがふりかえらずにそのままいってしまった

ききの後ろをあの二人が追いかけてった
しかたないだろ。

俺は逆ナンしてきた女に脅されてるんだよ

遊んでくれなきゃききを殺すって

ききは大事だからイヤイヤ遊んでたんだ

でも、手を繋いだりするだけでキスとかはしてない

きき以外の女となんかしたくないからな

でも浮気ということになるんだろうな

ききが、帰ってきたら謝ろう

夜中になってもききは帰ってこなかった

クソッ!どこをほっつき歩いてんだ

あのとき追いかけてれば良かったかな

俺は泣きながら眠りについた
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「お~い。起きろー」

「起きないなら俺様がキスしちゃうぞ~」

誰かの声がする。クマさんかな?

「ん~。誰?クマさん?」

「クマじゃないぞー」

「本当に俺様キスしちゃうぞ~!いいのか~?」

えっ?やばい。思い出した

目が覚めたと同時に両側の頬に柔らかいものがあたった

え?何されたの?

「目、覚めたかい?子猫ちゃんw」

「仕方ないからほっぺにしといたぞw」

目の前にはかえで君とはやて君が…

え、てことは私ほっぺだけど二人にチューされたの?
まぁでも口じゃないだけいいよね?

二人にお礼を言っといた

二人して笑った

何で笑うの?

『寝癖すごいね。どうする?これから。こっちに帰ってくるか?』

声を揃えて二人が聞いてきた

よくハモるなぁ。いとこだからかな?

私は頭を整えながらうなずいた

準備して駅に向かった

色々話してたから結構楽しかった

家についた

鍵を開けて中に入った

ゆう君の靴はないからいないみたい

引っ越しの人を呼んで本や服を渡した

最後に手紙を書いた

〔ゆう君へ
今まで一緒に住んでくれてありがとう。前住んでた場所に戻ります。ゆう君を縛り過ぎていたかもしれないので少し距離をとろうと思います。また学校で会おうね。
ききより〕

机の上に置いといた

はやて君達は静かに見守っていてくれた

駅に向かっている途中ゆう君がキレイな女の人と歩いてた
やっぱ本当だったんだ

聞いたとき黙ってたもんね

ははw見ちゃったよ

お母さん浮気ってされると辛いね

私は死なないよ

あんな人のせいで死んでたまるか

別れて後悔させてやるよ

あ、キスしてる…

腕も組んでるし

許さないからね?ゆう君?

イヤ、犬飼君

学校にも行かずに女と堂々と。サイテーね

私の頬に一筋の涙がこぼれた
かえで君とはやて君が私を引っ張って駅につれていってくれた

本当サイテーだとか言ってた。本当ね

「なぁ、きき。俺達と暮らそう?寝るときも一緒に寝よう?あんなやつ忘れろ」

かえで君が心配そうに言ってきたからうなずいた。二人して私を抱き締めてくれた

電車に乗った

胸がズキズキして苦しい…苦しいよ

いつのまにか電車の中で私は寝ていた

かえで君が私をベッドまで運んでくれたみたい

私は夢の中で犬飼君に

「お前のことなんか最初から好きじゃなかった。罰ゲームで付き合ってたんだよ。本当の彼女はこっち」

怖い顔でそう言われた
私は泣いた。泣いて泣いて泣きまくった。夢なのにすごいリアルだった

まさか、本当のこと?

そこで目を覚ました。涙がすごい出てた

「そんなに泣いて。イヤな夢でも見たの?」

「俺様達がききを絶対に守ってやる。辛い思いはさせない」

抱き締めてくれた

私は夢で見たことを言った。最後にお礼を言って

二人とも本当に優しいな

寝る準備をして二人は抱き締めてくれてたから安心して寝ることができた
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朝になってもききは帰ってこなかった

何でだよ。まさかあの二人といるのか?

イヤ、それはないな

あいつらにもイジメられてたんだから

学校は行く気になれず町をブラブラしてたら前逆ナンしてきた女と会ったから相手にしといた

相手にしてたら腕を絡めてきた

歩いてたらききがいた

あの二人と…

何で一緒にいるんだよ

俺はムシャクシャして女とキスした。ききは一粒の涙をこぼした

それから、ききは二人に引っ張られていった