しばらく、橘くんは、口を開いたり閉じたりを繰り返していた。 きっと、悩んでるんだとは、思うんだけど……。 「……那留は、俺が穂花のこと好きなの知ってる」 「え………」 那留くんが、知ってる? 橘くんが、穂花ちゃんのこと好きだって? 「嘘…」