その日から俺はずっと川神つぐみを目で追っていた
授業中、消しゴムを川神つぐみの机の近くに落としてしたら、あいつが笑顔で取ってくれた
その時は心臓が破裂しそうだった
だけど、こんな気持ちは生まれて初めてだったから、どうすればいいのかわからない
未だに話したこともない
でも、よく『初恋は実らない』と聞く
だから俺はきっと実らないだろうといつも思っていた
だけど、話しをしたい、あいつの特別な存在じゃなくていいから、ただ傍にいたい
入学式当日、クラスメートに見せたあの笑顔であいつを狙っている男もいた
だから焦っていたのかもしれない
その時、掲示板に貼っていた広告
それは『生徒会テスト』
この学校は毎年、『生徒会テスト』の成績で生徒会長や生徒会員を決めている
これだ
俺の成績だったら生徒会員になるぐらい簡単だ
しかし…
そこには大きな問題があった
俺は川神つぐみも『生徒会テスト』を受けさせようと思っていたけど…
「川神…お前、またクラスで最低点だぞ…ちゃんと、授業聞いてるのか?」
「あはは…聞いてるんですけど…なんででしょう?」