「…俺…てっきりラグナは怪我して、意識を失っているものだと思ってた…。」
すると、ラグナは服をはたいてホコリを落としながら答えた。
「怪我といっても、ほんのかすり傷よ。
今、この屋敷から逃げようとしてたんだけど
こいつらが外に出してくれないっていうから強行突破しようと思って。」
…さすがだよ。
俺は、一気に肩の力を抜く。
………よかった。
「ラグナが無事でよかった……。」
俺がそう言うと、ラグナは微笑んで、
俺の頭をぽんぽん、と撫でた。
「心配して来てくれたの?……ありがとう。ほんと、アンタは従順な店員ね。
…でも、よくここまで来れたわね?他のリベリオンの奴らには会わなかったの?」
俺は、その言葉を聞いて、はっ、とする。
「そうだ!ジンさんが、待ち伏せていたリベリオンの奴らと一人で闘ってるんだ!
早く行かないと!」