俺は、フルスピードで物音が聞こえた方向へと走る。


すると、壊された部屋の扉が廊下に横たわっているのが目に入った。



あの部屋か……?!



俺は、覚悟を決めて、その部屋に飛び込んだ。



「お前ら、ラグナを返せっ!!!!」



すると、そこには、俺の想像と180度違う光景があった。



「!……ジェフ!どうしてここに?!一人で来るなんて、危ないじゃない!

怪我してない?大丈夫?」


「いや、それ俺のセリフ………。」



部屋の中には、五人の黒マントの男性が意識を失って倒れていた。


ラグナが一人、立っている。


部屋の家具は、全てが破壊されており、
廊下に吹っ飛んでいる扉を見ると

どうやら、部屋の中で相当大きな魔法を使ったようだ。



……ラグナがやったのか…?



確かに、ラグナも十分上級の魔法使いだけど。