俺は、ジンさんの言葉が胸に刺さった。


俺が………ラグナを……!



俺は、ぐっ、と手を握りしめると、
橙色の瞳を輝かせた。


一気に魔力を放出する。



「わかりました!

ラグナのことは…俺が責任持ちます!」



俺は、そう言い放つと、黒マントの集団をダンッ!と飛び越えて

長い廊下を走り始めた。


ジンさんの方は、一度も振り返らなかった。



「ガキを追え!逃すな!!」



男の怒鳴り声が聞こえる。


しかし、俺を追ってくる足音は聞こえない。



はは……。


やっぱ、あの人はすげーや。

……俺なんか、足元にも及ばない。



俺は、心の中で叫んだ。



…俺が、必ずラグナを探し出します。


だから、また会うまで死なないでくださいね………

……ジンさん!!!