「引き続き、出るところは出て…… って聞いてるか?」 あまり耳にはよろしくない合津先生の声が入ってくる。 でもそれを優しくかき消すように見える、あの人の存在。 乱打をしているっぽいんだけど、何故か立ち尽くしたままのあの人。 あの人を見ると、 理由も分からず心臓はとくん、と高鳴り、顔はぼあっ、と熱くなる。