功輝はびっくりしたように目を丸める。 「うん、いるんでしょ…?」 やっと乾いてきた目がまた潤む。 ここで、頷かれたら、どうしよう。 「彼女ね……」 焦れったく、ゆっくり言う。 『いるよ』って言葉を聞きたくなくて、 『いるよ』って言う君の顔を見たくなくて、 ギュッと目をつぶる。