俺は教室を出た後、屋上に向かった。



ガチャ



ドアを開けると生暖かい風が吹いた。



そういえばこの学校に来てから初めて葉月と話した場所だ。



あの頃は楽しかったのに。


ポロツ



涙が頬を伝わった。



男なのに、情けない。




「うっ…」



でも…それぐらい悲しかった。



葉月に嫌われたのが。



さっきの出来事を思い出す。



「ムカつく...」



なんで俺があんなこと言われなきゃいけないんだよ!



俺、だってお前のことなんて、







ーーーーー嫌いだ。







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この時、俺は知らなかった。



葉月がどんな気持ちでいたのか。







―――ごめんな、葉月。