俺は金曜日、高熱にうなされていた。
でも、葉月に会いたくて二日で治した。
久しぶりに葉月に会える。
そう思うと足が軽くなった。
教室の前についた時にちょうどチャイムがなった。
ガラッ
教室を見渡し葉月を探す。
葉月を見つけた後、俺は「葉月、おはよう〜!」と声をかけた。
いつものように俺のほうを向いて微笑んでくれる。
そう思っていたのに…
葉月は聞こえていなかったのか鞄から小説を取りだし読み始めた。
「葉月、どうしたの?」
俺は葉月の顔を覗きこんだ。
これで気づいてくれる。
そう思っていたのに葉月は俺のことなんか見えていない。
そんな感じだった。