突然のことでクラスの皆が驚いている。 その音の正体は亮が机を蹴った音だった。 (亮…。) 亮は口パクで‘大丈夫’と言った。 私はその言葉に深く頷いた。 「おい…お前らいい加減にしろや。」 亮がいつもより低い声で呟いた。 その声の中には怒りが含まれていた。 「なんやねんこれ。」 亮がクラス全員を睨みつけている。 「聞こうへんのか?」 亮の声がより一層低くなった。