まぁ、全然大丈夫じゃねーから床でうずくまっていたんだろうけど。
俺は、女を抱き抱えてベッドの上に寝かせた。
「すみません。ありがとうございます……」
そう言って、ふにゃりと笑う。
俺は、体温計、熱冷めシートなど必要なものを準備して邪魔になってはいけないと思い保健室から出ようとすると、突然手のひらをぎゅうと握られた。
熱があるからか、俺よりも何倍も熱くて俺よりも何倍も小さい手。
「………行かないで」
ポツリと一人ごとのように小さくか細い声でそう溢した。
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