『ねぇ、なんで急に屋上?』





ただの素朴な疑問。
奏多が自分から行動するなんて珍しいから。





『あー。秋が窮屈そうにしてたから。そんだけ。』





『ふーん。』






なんだかんだ言って、ちゃんと秋のこと見てんのね。







『ねぇ、千華。』






『ん?』







『今週の日曜日空いてる?』





『へ?うん。空いてるけど。』







『テスト近いからさ勉強教えて欲しいんだよね。』






秋は可愛い顔でオネダリする。
その顔に弱いの知ってるくせに。






『いいよ。じゃあ仁菜と奏多も…』






『ううん。今回は2人がいい。』






『…?そう?わかった。』







何を思ってるのかは知らないけど、
ふたりがいい、なんて珍しいな。


普段2人だから、4人がいいって言うと思ったのに。