『『『きゃー!!!秋人くんよ!』』』





相変わらず秋は周りの女の子たちからの注目の的。

誰もが秋から気に入られようと努力をする。







『相変わらずの人気だね、秋くん。』





『しょうがないよ。見た目だけ、いいんだもん。』





『て言っても、千華は秋が好きなんだろ?』





『…さぁ、どうなんだろ。奏多その話はそれ以上しないでね。』








秋のことを、秋と呼んでいるのは、
私と奏多と仁菜だけ。


それ以外の人が秋、と呼ぶのを、
本人が許さないのだから仕方がない。








『千華〜、お菓子いっぱいもらった〜』





『…それ全部秋宛のものでしょ。秋が食べなきゃダメだよ。』





『えー、4人で食べようと思ったのに。』




『え?!』






『仁菜、ダメだよ。』





『じょ、冗談だって。』






仁菜は無類の甘いもの好きで、
甘いものには目がない。

そして、対照的に秋は甘いものが苦手。
だけど、見た目からどうしても甘いものが好きそう、というイメージがついてしまうらしく、しょっちゅうもらってきては、仁菜が食べてる。






『てかさー、今日一限目自習じゃん?』





『だねー。』





『なぁ、屋上行ってみねー?』








奏多からの突然の提案に目をぱちくりさせる私達。






『楽しそう!』





『いいね〜』






『ま、いんじゃない?』





『よっしゃ、決まり!』









そんなこんなで、一限目はサボることになりそう。