「3人は、どの先輩が好きー?」
同じ部活の1年4人で
真美の家に集まっていた時、
さや先輩と仲が良い真美が言った。
「えー?それは凛子先輩でしょー」
凛子先輩と仲が良い雪奈が言った。

私は動揺していた。
2人が話しているのは、
恋愛感情の好きではない。

もちろん、さや先輩も凛子先輩も、
そういう意味では大好きだったが、
どちらとも選べなく、
誰よりも夕陽先輩が大好きだったからだ。

「ねぇ、なっちゃんはどっち?」
真美の家のマンガを読んでいる 澪(れい)をスルーして、雪奈は私に話をふった。
「え……どっちも……」
私は当たり障りなくそう答えた。