「おはよう、芙美ちゃん!」


前の席の子……古沢さんが振り向く。



「お、おはよう」


「ねぇねぇ、芙美ちゃんはやっぱり橘くんのお見舞いとか行ったりしたの?」


「え?……えと、はい」


古沢さんのキラキラの目に見つめられて、嘘がつけず、つい、うなずいてしまった。



「わぁ、いいなぁ。
私も彼氏のお見舞いとか行きたい」


「か、かかか彼氏!?」


「ぷぷっ、芙美ちゃん焦ってる~
実際、彼氏みたいなもんでしょ?」


「めっ、滅相もないぃぃっ」