教室に入ると…… 「「橘くぅぅぅんっっ!大丈夫だったぁぁ!?」」 女子達のアヤちゃんを心配する声。 「うん、大丈夫だったよ」 いつもの爽やかスマイルで答えている。 「でもぉ、熱あったんでしょぉ?」 「お見舞い、行きたかったぁ~」 「ありがとう。でも、もう大丈夫だから」 そんな笑顔、高校入ってから私に向けられたこと無いなぁ…… 胸がチクチクする。 苦しくなって、私はギャラリーの横をすり抜けて自分の席につく。