それから、悠と過ごす時間はあっという間に過ぎていって
気が付けば12月になっていて、もうすぐでクリスマス。
すでに街はどこもイルミネーションだらけでクリスマスモード一色だ。
粉雪がチラつく外を眺めながら、新しく買ったスピーカーでコブクロの曲を聴く。
--- ガチャ
「千佳〜ただいま。プリン買ってきたよ」
ほっぺたを赤くしてマフラーで口元を隠しながら悠が帰ってきた。
頭には雪がついてて。
あたしも床から立ち上がり悠の所へ駆け寄る。
「おかえり。お使いご苦労様!」
「寒かったんだよ〜」
ムスッとした顔をしながらあたしのほっぺを軽く引っ張る。
「ごめんって。ご飯食べた後一緒に食べよ?」
「うん。ご飯なに?」
今日もいつも通りの生活。
悠とあたしの帰る場所が同じで
お互いが自分の居場所。
美味しいねって言いながら食べるご飯。
少しずつ、あたしの好きな物に染まってくこの部屋。
あたしと悠の全てが詰まっている。