それからはお互いいつも通りに過ごしていた。

お昼休みになるとあたしは保健室に直行して昼の終わりのチャイムが鳴ったら教室に行く。

6時限目の後半になると、悠の首が落ちかけているのを見て笑をこらえるのに必死だった。


そして放課後、あたしはバイトに行く。


『今日の帰りは遅くなるの?飯作っておくわ〜(^ ^)』

悠からのメールを確認してあたしは店内へ向かった。

こんな些細なメール1つでも、あたしの心の支え。



バイトが終わったのは9時半。

あたしは急いで家に帰る。


昨日もらった合鍵を鍵口に挿す。

「ただいま。悠、まだ起きてる?」

リビングに行くとテーブルにはラップがかけられた2人分のご飯。

ソファーには気持ち良さそうに寝る悠がいた。

「ご飯…たべてないんだ…」


すると悠がゆっくりと目を覚まして
「んー…あれ、千佳?おかえり」

目を擦りながらソファーから体を起こして優しい笑顔をあたしに向ける。


「ごめんね。ご飯、まだだったんだ」

「だって1人で食べても美味しくないだろ?」


早く食べようと言って悠はテーブルのご飯のラップを取っていく。


あたしも椅子に座り、料理を食べ始める。