目を覚ますと、いつも通りの朝だったけれど早く学校に行きたくて仕方なかった。
千佳の姿が見たかった。
カウンターに置いてあるパンを加え、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して家を出た。
教室に入ると、千佳はまだ来ていなかった。
あと10分でHRが始まるのにマイペースすぎなんて思いながら俺は席に着いて携帯をいじる。
それから、1限目が始まっても昼休みになっても放課後になっても千佳が学校に来ることはなかった。
心配して連絡しようとしても千佳の連絡先も分からなく、昨日聞いておけばと後悔した。
放課後、俺は昨日のファミレスに行ったけど千佳の姿はなく、俺は手当たり次第を探した。
やっぱりどこに行っても千佳の姿はなく、外はすっかり暗くなっていた。
俺は最後の望みを賭けて千佳の家に行く事にした。
もしどこかで事故に遭っていたら…
なんて嫌な想像が俺の頭をよぎる。
ただ俺は千佳が無事な事を願って探すしかなかった。