「……昼は執務がありますので……
夜でもよろしいですか?」

「……え、いいんですか?」

「プリンセスの御所望ですから。」

心は嬉しくてたまらないけれど、
教育係として、必死に平静を装う。

「……っ、嬉しい…です」

「では、10時にお迎えにあがります」

「ーーーーっ!はい」


顔を真っ赤にして返事をする
プリンセスはとてつもなく
可愛くて、心臓に悪い。

プリンセスが出て行ったのを
確認すると、私は大きなため息を
ついた。


「いけないねえ、ジル」

「レオ様…いつからそこに?」

「今だよ、入ってきたところ」

「そうでしたか…」