「おしまい」
僕はなぜか、とても穏やかでさっぱりとした気分になっていた。
高田は納得しない終わらせ方だろうな、と思っていたけれど彼は何の不満も漏らさなかった。
ありがとな、次はお前の話も聞くから。
レストランは少しずつ混み始めてきた。中年の女性も若いカップルも既にいない。代わりに次々と新しい客を吸い込んでゆく。