「ありがとう」笑う真冬の目は僕を捕らえた後、少しずつ深みを増して行く空へ向けられた。僕も空を見た。横目で真冬を覗きながら、あの頃の事を考えていた。そして僕は初めて、その事を真冬に尋ねてみることにした。