『おっはよ!桜花!』




『麗奈ちゃん。…もう散々だったよ。』





学校で水崎くんのことが苦手。と口外すると、女の子たちから睨まれるから、私は友達の榊麗奈ちゃんにしか言ってない。




『桜花相当嫌がってたもんね。』





『…なんか、よくわかんない人だった。』





『ふーん。まぁこれから印象変わってくかもじゃん?』





なんて麗奈ちゃんは呑気に言うけど、
今日は体育祭に向けての種目決めとかかり決めがある。


水崎くんとで大丈夫かなぁ。




『はーい、じゃあ学級委員よろしくー。』




立川は足早に教壇から降りると、パイプ椅子に座り本を読み始めた。

これほどまでに立川を憎いと思ったことは無い。



『…えーと、まず種目を決めるのでやりたい種目を考えておいてください。』




黒板に種目を書き出し、いつも通りざわざわしているのか…と思ったけど、
思いのほか教室内は静かだった。



後ろを向くと、水崎くんがこっちを向いて立っていた。





『…ひゃっ、』





『もう進めていい?』




『え…、まとめてくれるの?』




『西山さん1人じゃきついっしょ。俺聞くから西山さん数えて書いて。』





『…あ、うん。』





思いのほかいい人…?
なの、かな。