『ふーん。なら、はい。』




なおも手を差し出してくる水崎くんに戸惑いながらも手を差し出す。


握手を交わして手を話すと、すぐに突っ伏してしまった。




『もう…なんだったの。』




私はその後真面目に委員会を受け、帰ろうとしていた。




『…終わった?』




『へ?あ、うん。』




『…ふーん。俺も帰ろ。』




私は無言で靴箱に向かい、ローファーに履き替えて校門に向かう。




『…あのー、なんで隣にくるの?』




『俺もこっち方面だし。』




ちょっと足を早めると少し間ができた。
校門から右に曲がって後ろを向くと水崎くんは左に曲がるところだった。

慌てて前を向いてあるく。





『また明日ね。西山さん。』




不意にそう言われ、振り向くともう水崎くんは歩き始めていた。




『…なんなの。』




やっぱり水崎くんは苦手。
そう思った。