『おはよー。』





『あ、桜花おはよ。』






自分の席にカバンを置いて座る。






『おはよ、西山さん。』






『あ!加藤くん!』






私は加藤くんに挨拶されて思い出した。



昨日加藤くんに勧められて買ったジュース。



すっごく不味かったんだ。








『ちょっと加藤くん!あのジュースすごいまずかったんだけど。』





『あ、まじ?俺と西山さん味覚違ったかな〜。』





『わざとでしょ。』







『え、なに。恭介と西山さん昨日なんかあったの?』






『いやー、西山さんにはあのジュースはダメだったみたい。昨日スーパーで偶然会ったんだよ。結構話したよな。』





『加藤くん話しやすかったよ。』







私はお構い無しに加藤くんとの会話を続ける。









『…俺は話しやすくない?』






『…え?』








『昨日、あんまり話してくれなかったもんね。…迷惑だったね、ごめん。これから話しかけないから。』





そう言って水崎くんは廊下に出てしまった。






『…あちゃー。』







…水崎くん、怒ってた。
初めて見る怒った水崎くんに、
私は戸惑うことしかできなかった。