だけど・・・・。

「駄目だよ」

 そう言って、にやりと不敵に笑った神

威君が、ひょっこり私の前に立ちふさが

る。

「どいて。止めないと・・・」

「だから、せっかく引っかかったカモが

いるのに、何で逃がそうとするのさ」

 え・・・・・・・・・・・?カモ?

 私は意味が分からずただ立ち止まっ

た。今にでも、秀太は死んでしまうかも

しれない。

 なのに、それをカモだって?

「あーもー、面倒だな。れーんー」

 そう言って神威君は連の名前を呼ん

だ。