ガンッ!!!

 何かと何かがぶつかったみたいに、鈍

い音がした。耳をふさぎたくなるよう

な、嫌な音。

 ハッとして後ろを振り返った瞬間、悲

鳴が上がった。

「何?何なの!」

 人ごみをかき分け、騒ぎの発端の場所

を見る。そこには、恐れていたことが起

こっていた。

「強史、てめぇっ!!」

「あ、何だよバァーカ」

 梢圭が、頭から血を流しながら、連を

睨んでいた。

 対する連は、圭は見下しながら笑って

いた。きっと圭の頭の傷は、連がつけた

物なのだろう。