「梨々香。あのさ。」

私は逃げようとした

パッと手を掴まれた

「に、逃げないで!!!聞いて欲しいの…」

「なに?」

「梨々香と一緒に帰るの久しぶりだなぁー。なんか懐かしいかも。」

「話って何?」

「あぁ。忘れてた。ねぇ。本当に梨々香は私の悪口言ってないの?本当に…愁(しゅう)くんと付き合ってないの?」

「何度もいうけどね。杏里。あたしはそんなことしてない。中学から一緒の杏里ならわかるでしょ…」

「わかんないよッッ!!!もう…なにもわからないよッッ。あたし梨々香がわからないの…」

杏里は泣き崩れた

あたしが悪いの?

あたしが泣かしたの?

すべてあたしのせいなの?