「命令を復唱するぞ」

ガイストが言う。

「バニング・ロスとヒュー・ヴァレンタインの両名を捜索、発見し、身柄を保護、このマンセル要塞に連れ帰る。デュラハン社のコントラクターにスカウトするかどうかはアスク(応相談)。タスクフォースの捜索隊と鉢合わせた場合は交戦許可」

「その通りだ」

葉巻の煙の向こうで、ゴーストが頷く。

「バニング達、脱獄からどのくらい経つのか知らんが、そろそろ困ってる頃だろう。弾薬を持っていってやれ。弾薬代はサービスでいい」

「了解だ」

軍靴の音をさせて、ガイストが司令部から出ていく。

嘗ての仲間と一戦交える事も辞さない義兄。

コートニーはその背中を、不安そうに見送る。