見るなり、バニングは目を見張る。

「バニングじゃないか…久し振りだな」

ランキングナンバー1。

彼は、バニングの『同僚』だった。

鼻の上に真一文字の傷痕を持つ屈強な男。

マリオン・スチールメイル。

バニングと同じグリーンベレー所属の兵士。

第四次大戦中に、敵性人物と称して数多くの民間人を殺害、年端もいかない少女をレイプするなどの罪で重犯罪囚として特別戦犯刑務所に服役。

収監された彼は、当時のランキングナンバー1の囚人と争いになり、彼を殺害。

あっという間にこの刑務所を支配してしまった。

レイザーやフォードも、口では大きな事を言っているものの、彼に手を出す事は出来ない。

この独房棟に閉じ込め、警戒しておくので精一杯なのだ。

実力行使で彼を押さえる事は出来ない。