「綾にこれから何かあっても、絶対俺が治すからな。」
「う、うん。」
「だから、その・・・・・・。」
「ん?なに?」
「俺と、この先、ずっと。
ずっと、一緒にいて欲しい。」
へ?
今のって・・・・・・。
「結婚して欲しい。」
あぁ・・・・・・。
思いもよらない言葉に、驚きが隠せなくて、
あれから、残りのご飯を食べてきたのかも、
思い出せず。
トントントンッ!!!
「綾~、どうしたの?なにかあったの~?」
気付いたら部屋で布団に包まってた。
プロポーズ・・・・・・。
されちゃったぁ~!!!
どうしよう!!!どうしよう!!!どうしよう!!!
まだこれから看護学校にも通いたいのに。
結婚して家事もしなくちゃならないなんて・・・・・・・。
亮先生とずっと一緒にいられるのは幸せだけど。
こんな私で務まるのか。
バンッ!!!
「綾!?
いるなら返事しなさい!
って、どうしたの?何か亮先生とあった?」
あぁ、
「お母さんっ!!!」
「そういうことねぇ。
いいんじゃないの、早いけど、結婚したら?」
はい?
お母さん、私はこんなに悩んでるのに、なんでそんなに簡単に答えを出すかな?
「で、でも、看護学校、受かってたら通わなきゃ。」
「通えばいいじゃないの。」
「家事だってあるし。」
「そんなの何とかなるわよ!
家事なんて適当にやっておけばいいのよ。」
そんなに簡単なことなのかなぁ。
私はお母さんに相談し続け、終わったのは夜中になっていた。
結局答えは出なかったけど、気持ちはスッキリした。
もう少し考えて、答えを出すつもり。
あぁ、夜中になっちゃった。
明日、発表の日なのに、試験の結果よりも亮先生からのプロポーズが頭から離れない。。。
気付いたら朝になっていた。
しかもいつもより遅く起床。
「もう~、お母さん起こしてよー!」
「昨日遅かったから、今日はゆっくり寝かせてあげようと思って。
それに、発表まで時間あるんじゃないの?」
「今日はあかねと待ち合わせて、発表を見に行くのー!」
前から言っておいたのにぃ。
「ご飯できてるから、急いで行きなさい。」
はぁ~。
ヤバい、急がないと!
慌ててご飯を食べて、私はあかねとの待ち合わせに向かった。
あかねも同じような時間に来て、待ち合わせ場所から発表のある看護学校に向かった。
そして私たちは看護学校に着いた。
「はぁ~、緊張する!」
そう大きな声で意気込むあかねの隣で、息ができないほど私は緊張していた。
そしてとうとう、何枚にも立てられたベニア板に、合格発表の書かれた紙が張り出された。
私とあなねは手をつないだまま、そして片方の手に受験番号の書かれた受験票と紙を交互に見ながら探した。
「あった!」
そう口にしたあかねの声に少し焦りながら、目線を番号に集中させた。
「あ・・・・・・。」
「ど、どう?綾?」
「あったぁ!あったあったあった!!!」
やったぁ!!!
気づくとあかねと抱き合って泣いていた。
そしてすぐにお母さんと亮先生に電話。
泣いてて声にならなかった。
その様子を聞いて、お母さんも亮先生も合格したことに気付いてくれた。
あぁ!!!本当に嬉しい!
希望していたこの学校は、レベルが高くて本当のところは受からないって思ってた。
まさか、奇跡が起きるとは。
それと同時に、亮先生からのプロポーズの言葉が頭をよぎった。
私、結婚したあとに学校だなんて、そんな無理かも。
受かった今、学校に通うことが現実的になってきた。
まずは、学校での生活を優先したい。
だから、今は断ろう。
だけど、いつか必ず、亮先生と一緒になりたい。
「そこにいた」
読んで頂いた皆様、ありがとうございました。
服部綾子の入院生活から、学校生活までを描きました。
今後の亮先生との関係は、次回作にさせていただきます。
ファンの方にはメールにて連絡致しましたが、私事ですが第二子を授かりました。
しばらくつわりがひどくて更新できませんでした。
まだ続いてますが、だいぶ楽になりました。
これから体調と相談しながらの作品作りとなりますが、是非続きができましたらご覧ください☆