『何故ですの!?

私は、こんなミジンコ如きに負けているとおっしゃりたいの!?』






「いえ……あの……」









はっきり言ったら……

糞王子の方がマシだ


この方について行ったら、何をされるか……









「もう、止めてあげてください

困ってますよ」







『なっ…!誰よ、あなた!』









マーサ姫と私の間に、小柄な男性が口を挟んできた


私は、小柄な男性を見て驚いた

何故なら、コイツは………









「ミーケ兄さんのきょうだいだよ」





「えっ…!?」


『『『 えぇーー!?』』』










そう……

私のきょうだいだ








周りの方々……

勿論、糞王子も知らないので驚いていた


私にきょうだいがいるのは、王しか知らない








「お、お前にきょうだいなんて…いたのか!?」







『う、嘘言わないで……っ!

き、きょうだいなんて……っ!』








「本当ですよ

ね?兄さん」







「……えぇ、本当です」










私とは、見た目も性格も似ていない

だから、糞王子たちは嘘だと思っている









「何故、ここにいるのですか?

ヨセフ」








「王から招待状が届いたんだよ

どうか、ルトワール王子の誕生日会に出席して欲しいと……」











王が?

何故、ヨセフを……











『あなたがミーケ様のきょうだい?

キャ〜〜♡ 可愛い顔をしているわ〜♡


ミーケ様は、お綺麗で……

ヨセフ様は、可愛い……


間違いなくきょうだいですわ!!』











『嫌だわ、肌なんて赤子のようよ〜♡
目も大きくて、睫毛も長い
唇なんて、リンゴのように真っ赤で……

なんて、可愛らしいの…っ////』










『ねぇ、あなた!
私の元で働きません?

お金なら、幾らでも差し上げますわよ!』








「えぇ……あ、あの……」











ヨセフは、私に目で助けてと言っていて

私は助けようとしたら………











「すみません

この子……俺のオヤ……


お父様が呼んだ方みたいなので……

あまり、苛めないであげてください」












糞王子が、ヨセフの腕を引いて

自分の方に寄せて、女性たちに言った


女性たちは、王には逆らえないと思い…

私たちから離れて行った












まさか、糞王子がヨセフを助けるなんて…

あの糞王子がね……