それが、しばらく続き落ち着きを見せたら……
『あっ、やっと見つけましたわ…っ!
ミーケ様〜♡』
「うっ…」
目を輝かせて、私に抱きついてきた女性……
『もぉ、酷いですわ…っ!
私を放っておくなんて〜
私は、ミーケ様が来るのを待っていたのですよ?』
「………… あなたの相手は…
ルトワール王子がしますよ
あなたの婚約者なのですから…」
そう、この女性は……
糞王子の婚約者だ……
『まぁた、そんなことを言ってらっしゃるの〜?
あんなミジンコと結婚する気なんてありませんと毎回言ってるではありませんか〜』
「…………ルトワール王子!
こっちに来ていただけますか!」
私にこの方の相手は無理ですので……
あの糞王子に任せないと….
「………?どうしたんだ、ミー……
うげぇ…っ!マーサ……がいる…」
『うげぇ…とは失礼ですわよ、ミジンコ
女性に向かってなんて態度なの!』
「なんでいんだよ……
俺の誕生日会なんて、来たくねぇだろうが…」
『ミーケ様がいるからじゃない!
あなたのいるところには、いつもミーケ様がいる!
なら、あなたの誕生日会なら
ミーケ様は、絶対にいると思ったのよ!』
糞王子とマーサ姫は、婚約者……
いや、親同士が決めたので許嫁だ…
二人は幼い頃から仲が悪く……
何故、許嫁なのか分からないほど
二人の相性は悪い
『あー!!悔しい…っ!
何故、私ではなく
あなたみたいな、ミジンコにミーケ様みたいな素敵な執事がついているの!
いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも…っ!
あなたの傍なんかに…っ!
ミーケ様〜♡
ミジンコと一緒では、あなたが穢れてしまいますわ〜
こんなミジンコより、私の方が
絶対に幸せですわよ〜♡』
「いえ、遠慮しておきます」
私も糞王子同様……
マーサ姫が苦手だ
マーサ姫は、自分の気に入ったものは
なんとしてでも手に入れたい主義者で…
何度、糞王子が殺されかけたか……