やっと言えた。好きっていうこの2文字。


たった2文字なんだけど、すっごく重みがある。少なくとも、僕と南にとってはね。


「ゴメンね。待ったよね。…それに、南と前から会っていたのに、忘れてしまってて 」


改めて、謝る。たぶん、南は言わないだろうけど、待ったよね僕のこと。


普通なら、少しずつ気持ちに迷いが出てきてもおかしくないくらいの時間が経っているし。


…って、なんでこんなこと考えられるの⁉︎ やっぱり、いろいろ知識とか増えてるよね。



けど、僕の心配なんて南の笑顔で吹っ飛んだ。


「ううん、いいの。今は、あたしのこと、ちゃんと覚えてるんだから、それで充分」


「南…。…あ、そうだ。まだ言い足りなかったね」


「へっ…?」