教室に入る。


やっぱり南はいなかった。


教科書、ノートなどを机にいれると、僕は小説を開いた。


朝の静かな教室での読書。これが日課になりつつある。



最近は、南とよく一緒になるから、南に本読んだらって言っても、南はうーん、とか言って突っ伏してるだけ。


いったい何のために早く来ているのやら…。


少しずつ、廊下に足音や話し声が響き始める。



ふと、外を眺める。空は完全に曇に覆われていた。


今日の予報は曇り。気温は横ばいか、朝より下がるという。


今日は一段と寒くなりそうだ。