「保三塚 沙織です。」


「沙織か……かわいいな!」



ポッとさっきよりも熱を増す頬に、磯貝くんの手が伸びてきた。




「頬熱いけど大丈夫?」


意地悪く笑う彼は、私の心を見透かしてるようで少し寒気が走った。



「大丈夫ですー!それに磯貝くんには関係ないでしょ?」


「は、なに言ってんの?沙織は俺の彼女だろ?」




私がいつ磯貝くんの彼女になったの?
キスされたからって……


「それと、“磯貝くん”じゃなくて“悠朔”だろ?」



この人のペースについていけないよ。。