私は母と一緒に 校門をくぐり抜けた。 大きくて重そうで かたそうな古びた校門。 わたしが 今日から通うことになる T中学校の入り口。 「おかあさーん! 早く来てよー。」 「そんなに急がなくったって 大丈夫よ?」 「急いでるわけじゃなくて…。」 わたしは不安だった。