清宮の言葉に苛立つ。

「私、死を覚悟したのよ?今の私に勝てるなんて思わないで。」

私は〝妖刀望月〟を拾い上げ、静かに刀を手にする。

祖父の慌てふためく声が聞こえたが、無理やり耳から追い出した。

深呼吸で普段よりほんの少しだけ早く脈打つ心臓を無理に落ち着ける。

そして、真っ白な息を吐き出しながら、ゆっくりと腰を落とす。

そして、数十メートル先の清宮目がけて駆け出したのだった。