これって、もしかしたら
デートってやつ…?
そんなわけないよね。
森田君モテそうだし…。
自惚れたらダメだしね…。

「おい!座れ!」
中田だ。みんながポツポツと
座っていく中、
あの派手集団と、森田君だけが
いなかった。
「おい!四人はどこ行った?」
森田君…。どこ行ったんだろ?
四人がいない中、
終礼は終わった。

「みっちゃん!帰ろう♪」
真保がクラスの前で
待っていてくれた。

高校から家は自転車で
20分で着く距離だった。

「ねぇ、今日の男の仔って
友達なの?」
真保は興味津々に聞いてきた。
「ただの友達だよ?」
真保は少しガッカリして、
「なんだ。彼氏かと思った。
みっちゃんも早く作りなよ?」
私はコクンと頷いた。

真保は、中学校から
付き合っている、川本先輩が
いて、二年間も続いている。
中学校では、とても仲がよくて
有名だったけど、今は
高校が違うから、なかなか
会えないらしい…。

「川本先輩…
会いたいなあ…。」

真保は少し悲しそうな顔をして
呟いた。…やっぱ寂しいん
だなあ…。