「まあ、いろいろ…」
そう言うと、真保は
「ふーん?」と呟いた。

「はーい!席ついて!」
真保のクラスの担任が来た。
「また帰り話すよ。」
そう言って、自分のクラスへ
走った。

まだ中田は来ていない。
…森田君は…。
キョロキョロ見回していると、
後ろから手で目を隠された。
「わわわわわ…。」
急いで手をはずすと、
後ろには森田君がいた。

「びっくりしたやろ?♪」
と、ニコッと笑った。
「そりゃ、びっくりしたよ…
あ、大丈夫だったの?」
「何がなん?」
森田君はキョトン、として、
首を横に傾げた。
「呼び出されてたから…。」

「大丈夫に決まってるやん!
話しただけやし…あ!」
びっくりした様子で、
私を、じ〜っと見つめてきた。
「どうしたの…?」
「いやいやいやいや?
あ、あんさあ、今日午後とか
暇してるん?!」

午後は…暇だなあ…。
「うん。暇だよ?」
森田君はまた、ニコッと笑って
「じゃあ、二人で遊ぼ♪」
遊ぶ?私と?

私が黙っていると、
「1時に橋の下に来てや♪」
と言って、森田君は
ダッシュで違うクラスに
行ってしまった。