私が乗るところは、石崎中学校に到着する2つ前のバス停。

しかもそのバスが通ってるところはかなりの人が乗る。

人が多いうえに、2つ繋がってる席の隣に荷物を置く人がほとんど。


信じられない…


奥まで席が空いてるか見るけど、どこも空いてない。

高校生ともバスが一緒だから、バスの奥まで来た時、高校生が席を譲ってくれた。

「ここ、どうぞ?」

「あっ、いいんですか?ありがとうございます…!」

譲ってくれた高校生は…学年賞を見るとえんじ色…だから、2年生か。

すごく可愛くてきれいで、モデルさんみたいな人。

バスの中では普通にスマホが使えるから、スマホをいじってるうちに、あっという間に学校に着いちゃった。

「あっ、あの…!席譲ってくれてありがとうございました!」

「いいえー、どういたしまして!」

そう笑った高校生2年生の美人モデルさんはバスを降りて行った。

憧れるなぁ…

昇降口に行って上履きに履き替えて、教室へ向かう。

…なにこの空間。さむい。

誰1人喋っていない同級生。

みんな初めて顔を合わせてるからなかなか喋れないんだろうな。

1日の授業の準備をして本を読む。

「5分後に意外な結末」という本は、私のお気に入り。

最後の結末が面白いから。