すると……。

――ピンポーン。

玄関のチャイムが鳴り慌てて出ると、理佐だった。
そして雄介君も。


「よかった。帰ってた」

「あっ、あの……」

「あとで泉も来るから」

「うん」


なにがなんだかわからないけど、とりあえず私の部屋に入ってもらった。


「ほら、雄介」

「うん」


理佐に急かされた雄介君は言いにくそうに口を開く。


「今日、龍平と一緒に行ってたチームのヤツに聞いてみたけど」


心臓がドクドクと鼓動を速める。


「今は歩くのもままならなくて、もしかしたら手術かもって」

「手術……」


呆然として頭がうまく働かない。


「茜、大丈夫?」

「……うん」


――ピンポーン。

するとまたチャイムが鳴り……。


「泉だ。私、出ていい?」


今日は母も不在にしている。
窓から泉の姿を確認した理佐は、部屋を出ていった。