アオイ様は追ってから逃れるために飲まず食わずに走り続けました。


なんとしても十六夜姫には生きていてほしい。


アオイ様は山の高いところまで走り着いたのです。


その山には河口がありました。


月の国の河口には不思議な力があり、月から見える青い空に緑と大地がある地球へと繋がっていると。


たかが迷信と言われていたのですが十六夜姫が助かるならと希望を信じてアオイ様は三才になったばかりの十六夜姫を河口へゆっくりと…ゆっくりと…。


十六夜からしてみれば水遊びをしているようなものでした。アオイ様は十六夜姫に紙を渡しました。


そこには…