屯所では、病にかかるものが増えた

その為

近藤が、江戸で仲良くなった奥医師

松本良順に診察を頼んだ



山崎に頼まれて君菊が手伝いに来た



「あかん/////」




上半身裸の男達が、ズラリ

年頃の娘である君菊は、困った



「花が書き物するか?下向いとけ」



人数が多い為、書き物が大変だった



「労咳ですね」




松本の言葉に、山崎も君菊も固まった


「そうですかぁ~
そんな気は、したんですよねぇ~」


間抜けなしゃべり方をしながら
ヘラッと笑ったのは、沖田だった



「沖田はん… 嘘や…」

君菊が筆を置き、沖田の胸元に耳をあてた


「ちょっと!!花!!僕、着物を!!」


聞いたことのある胸の音
間違いなく 労咳の音だった


真っ赤になって照れまくる沖田だった



「よい薬がありますから、きちんと飲めば
症状を抑えられるでしょう」

「若いし、体力もあるんや
副長かて、労咳から治ったって聞いたで
諦めたらあかんで!!」

「僕は、病になんて負ける気ないですよ~
だから、内緒にしてて下さいね」



君菊は、何も言えなかった












隊士全員の診察が終わり


君菊は、裏庭で沖田と鉢合わせした


「すんまへん!!」

「へへっ 見られましたか」


目元をこすり、涙を拭った
沖田は、泣いていた


「悔しいなって…ついこの間、土方さんに
大きなこと言ったばかりなので…
やっと、土方さんに頼って貰えるくらい
強くなったのに……ってね」


「沖田はん…
うち…毎日、お祈りする!!」


「花が祈ってくれるの?僕の為に?」


「うん」


「ありがとう」



ふわりと君菊を抱きしめた



「わぁ!!ちょっと!!あかん!!」


「あははっ 面白いね!!」


「うちで遊ばんといて!!」




(大丈夫やんな?沖田はん、強いお人やもん
労咳もやっつけてくれるわなぁ)











労咳を移さないように

沖田は、一人で過ごすことが増えた